「3D立体視」というと、一番に思い浮かべるのがステレオ写真(立体写真)です。カメラの登場と共にステレオ写真があったそうですから歴史はかなり古いと言えます。見る方法としては今私たちがやっている器具を使わない「裸眼立体視」ではなくて、レンズを使った専用のビューワー「立体鏡、実体鏡」で誰もが見ることができたようです。1800年代といいますから娯楽も少ない時代、さぞやエキサイティングだったのではないでしょうか。
●簡単なステレオ写真の撮り方
「立体写真」を撮る!、というとハードルが高そうですが、簡単に撮れる方法があります。
撮り方は、三脚に専用のアダプター(カメラ固定器具)でカメラを平行に2台並べて撮る方法と、カメラは一台でレンズを2眼にした専用の3Dレンズを使って撮る方法があります。
どちらも費用かかかって現実的ではありません。
三脚を使わずに簡単に撮る方法としては、机の上に一台のカメラを置いて1枚パチリ、カメラを平行に6センチ位(レンズの中心から)移動させて2枚目をパチリでOKです。被写体は鉢植えでもお孫さんでもぬいぐるみでも、お好きなものを撮りましょう。コツとしては、カメラを平行に移動させてもグラつかない、しっかりとした平らなモノ上に置くことです。さぁー2枚の写真をプリントアウトして立体視しすれば、立派な「ステレオ写真」のでき上がりです。
●ステレオ写真の立体感
ステレオ写真の立体感は並べた2つのレンズの中心距離で決まってきます。人間の平均的な眼の間隔6.5センチ位にすると、実際にわれわれ人が見ている立体感に近いステレオ写真が撮れます。それよりもっと距離を広げると立体感(奥行き感)が増していきます。
この理屈でいえば、眼と眼の間隔が長い人と短い人では立体感が違って見えているはずですね。試しに自分の顔をカメラの間隔を長めにしものと、短めにしたものと、両方を撮って(撮ってもらって)見比べてみてください。プリントして立体視してみると一目瞭然!間隔を長めにした方は、な、な、なんと彫りの深い鼻高の顔に大変身!です。短めにした方は、鼻ぺちゃで扁平顔になってしまいます。(下記の写真を参照)
★距離を短くすると、こんな感じです。(平行法)
★距離を長くすると、立体感が増します。(平行法)
●ステレオ写真をみてみよう。
「平行法」は立体視のストローク(間隔)が6.5センチを超えるときつくなり、初心者では合わせにくくなります。少しずつ眼をならしてトライしてみましょう。(平行法)
次は、「東京都世田谷区上用賀。馬事公苑」の八重桜です。立体に見えた瞬間は春の空気感まで伝わってきて本物の風景のように感じます。(平行法)
●どうしても平行法で見にくい、出来ない人は交差法(寄り目法)でトライしてみましょう。
「交差法」は、平行法と同じ要領で寄り目をして点が3つになれば画像が立体なって見えてきます。
秋色の風景1(平行法)
秋色の風景2(平行法)
秋色の風景1(交差法)
秋色の風景2(交差法)
どうやっても「平行法」「交差法」どちらも出来ない人は「立体視メガネを作ってみよう!」記事をお読み頂き、立体視メガネを作ってみましょう。