テレビの画面が奥行きのある「立体映像に見える方法」があります。装置を使った特殊テレビの話ではありません。皆さんのお家にある日常見ている普通のテレビ放送が、普通のテレビで立体に見える方法です。道具が一つ必要なのと、立体になる映像(シーン)がある程度限られますが、立体になる瞬間はちょっと感動ものです。
●用意するもの
片側のレンズを外したなるべく色の濃いサングラスを一つ、かなり濃くても大丈夫です。色が濃いほどはっきりと立体になります。(100円ショップのモノで大丈夫です。買ってきたらどちらか片方のレンズを外します)
サングラスのどちら側を外すかは、見るシーンにより異なります。右から左に動く映像なら「右」を外します、左から右ならば「左」を外します。
ただしテレビの映像シーンは右から左に動いたり、左から右に動いたり、風景は左に流れていても人が右に動いているということもあり一定ではありません。まずは試行錯誤!どちら側を外しても立体になる瞬間(シーン)はあるので、右側ならば右にと決めて問題ありません。
●立体視になる映像を選びます
テレビ画面を立体視するために重要な事は、止まっている映像では立体になりません。手前から奥、奥から手前に動くシーンも立体になりにくいです。
立体に見える映像は、右から左、左から右へと平行に流れるように動くシーンがもっとも良い結果が得られます。例を挙げると「世界の車窓から」のような番組で、列車の窓から外の風景を撮った、横に均一に動いているシーンが一番よく安定して立体になって見えます。また、左右の平行な動き(横動きのある)があるものなら、バスケットボールやサッカーなどのスポーツ番組でも大丈夫です。
片側を外したサングラスをかけテレビをみるのは、ちょっとおかしな格好になりますが、なによりも普通のテレビ番組が立体に見えることに驚きます。
●どうして立体にみえるの!?
立体に見える原理は、色の付いたレンズ側と、外したレンズのない側と、光の波長の届き方に差異が生じ、結果的に視差を変えて撮った2枚の写真を立体視しているのと同じ事になるようです。
●注意すること
長い時間、片側だけのサングラスをかけてテレビを見続けるのは眼に負担がかかります。疲れている時をさけ、やりすぎのないように注意をしてください。
余談です
ゴダールの映画「勝手にしやがれ」の中で主人公ミシェル役のジャン=ポール・ベルモンドが片方のレンズを外したサングラスをしている(まさか立体視をするためとは思いませんが)ワンシーンがありました。もし機会がありましたら、本当に一瞬なので見逃さないよう注意して観てください。